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【作業6日目】「カード・パスケース」手作り … ヒシ目打ちで穴あけ。縫い糸を貫き通すための穴をあけた。 「ヒシ目打ち」という名前なので菱形(ひしがた)かと思たら、どうやら平行四辺形っぽい。 [手作り 革細工]

カード・パスケースの手作り(続き)。
 前回、ステッチンググルーバーという道具を用いて、縫い糸を這わせるための溝を彫り巡らせました。それに続けて、今日は糸を貫き通すための穴をあけます。等間隔で穴あけしますが、ステッチンググルーバーで彫った溝のちょうど真上に開けなければなりません。
  でも、今日の作業の前に、昨日のことで気になることがあります。

◎ 両面とも吟面だが、溝彫りは片面だけでよかったのか?
 ステッチンググルーバーで行った溝彫りのことが気になります。昨日は、片面にしか溝を彫っていません。それでよかったのでしょうか?
 以前の工程で、革パーツの裏面(床面)同士をくっつけて閉じました。それなので、カード・パスケースの外側と内側の両面とも、革の表面(吟面)で構成されています。
(※ ここでいう内側とは、カード・パスケースを二つ折りしたときの内側のこと。決して、カードを入れるポケットの内側のことではない。念のため。)
 昨日のステッチンググルーバー作業では、カード・パスケースを二つ折りしたときの外側のみに溝を彫りました。内側だって革の表面(吟面)です。そこへは溝彫りしなくてよいのかな? どうなのかな? 
 説明書を見ても、溝彫りに関して外側の図しかありません。図示は外側だけど、「外側にだけ彫れ」とは書かれていません。だからといって、「内側に溝は不要」との明記もありません。内側のことは書かれていないのです。
 初心者向けなのだから、ちゃんと書いてほしかったなあ、などと言っていても仕方ない。うーん。

内側だって吟面だ。

内側にも彫ったほうがよい?
どっちでもよい? 
彫らないほうがよい?

うーん、分からない。

 ちょっと考えてみた。
・カード・パスケースを使用した場合のことを想像してみる。どちらかというと、外側のほうが擦れやすいはず。外側の縫い目のほうが、擦り切れやすいし、引っかかっりやすい。
→ 内側には溝がなくても大丈夫だ説

・でも、内側の縫い目だって擦れたり引っかかったりすることはある。
→ 内側にも溝があってほしい説

 まあいいや。とりあえず溝は外側だけにしておきます。外側に彫った溝だって、たぶん必須でないはずで、ならば、内側の溝はもっと無くても大丈夫なはず。きっとそうだ。
 そしてもう少し考えた。
・こののちの穴あけ作業では、外側の溝の真上に対して開けることになる。仮に内側にも溝が彫られているとして、ちょうど内側の溝の真上に穴が到達できるとは限らない。そんな上手にできないでしょう。きっと。初心者なのだし。そう思うと、内側の溝は無いほうがいい。
→ 本当は内側にも溝があったほうがいいけど、初心者には難しい説

 今回は内側の溝彫りはしないことにしましたが、そうだ、機会があったら、お店で売られている既成の革製品を見てこよう。既製品ではどうなっているのか調べてみよう。そう思ったのでした。

◎ ヒシ目打ちの「○ mm巾」について & ヒシ目は菱形?
20150130_hisimeuti.jpg
今回使用した2つ。
2mm巾4本ヒシ目打ち
2mm巾1本ヒシ目打ち
 穴あけ作業で使う道具は、ヒシ目打ちというものです。私のセットには「1本ヒシ目打ち」が1本と、2種類の「4本ヒシ目打ち」がそれぞれ1本ずつ、合計3本が収納されていました。1本ヒシ目打ちもカッコいいけど、4本ヒシ目打ちは一層素敵。均一間隔で4つの穴をあけられる。エレガントです。クラフト社カタログによると、他にも6本や10本ヒシ目打ちなるものもあるとのこと。すごいです。欲しいです。

 私のセットには2種類の4本ヒシ目打ちがあって、「2mm巾」と「2.5mm巾」の2つです。・・・あれ? 1本ヒシ目打ちにも「2mm巾」と書かれているよ。どうして1本なのに巾があるのかな。調べたところ、「○ mm巾」とは穴と穴の間隔(ピッチ)の巾のことではなくて、穴あけ用の針(というか棒)の1本分の巾を指すらしい。
 でもヒシ目打ちというぐらいなので、針(というか棒)が菱形(ひしがた)のような形です。丸ではありません。そのとき、「○ mm巾」とは一体どこの長さを指すのでしょうか。丸型ならば直径に決まっています。菱形ならばどこか。たぶん、最も広い箇所の長さを示すというのが普通でしょうから、
  長いほうの対角線の長さ (予想1)
でしょう。それでなければ、もしかしたら、縫い目の筋の巾として、
  短いほうの対角線の長さ (予想2)
かもしれません。でも、まさか、もしかしたら、
  菱形の辺の長さ (予想3)
かもしれません。こうした予想のもと、実際に測ってみました。そうしたところ、驚きました。予想1ではありませんでした。予想2か3のどちらかかというと、少し違います。隣り合う辺の長さが違っていて、菱形でさえありません。どちらかというと、平行四辺形っぽいです。結局、「○ mm巾」とはどこの長さのことか。微妙すぎて判別しにくいですが、
  平行四辺形っぽい四角形の、長いほうの辺
     あるいは
  短いほうの対角線
のどちらかの長さを指すようです。
 不思議です。というのも、そのような部分の長さを「○ mm巾」と表示することに、果たして、どのような意味があるのかな。なぜ?
(なお、「平行四辺形っぽい」と書きましたが、きちんと図れなかったからです。多分、平行四辺形でしょう。)
20150130_sentan.JPG
先端部の拡大
2mm巾4本ヒシ目打ち
2mm巾1本ヒシ目打ち


 前述のように、ヒシ目打ちの「○ mm巾」とは、穴あけ針(というか棒)の巾のことであり、隣同士の穴と穴の間隔(ピッチ)のことではありませんでした。では、隣同士の穴間隔(ピッチ)はどのくらいの長さなのでしょうか。そう思ったので、そちらも実際に測ってみました。 「2mm巾」と「2.5mm巾」とでわずかに間隔が異なりました。
「2mm巾4本ヒシ目打ち」での間隔は、およそ4mm強。
「2.5mm巾4本ヒシ目打ち」での間隔は、およそ5mm弱。

 穴のサイズが大きくなると、穴の間隔も広がるということですね。

◎ 穴をあける
 さて実際に、ヒシ目打ちを用いての穴あけ作業。分厚いフエルト布を敷いて、その上へ革を載せ、ヒシ目打ちで穴を開けるらしい。
 早速やってみましたが、傷痕は付けられるものの、穴を貫通させることは難しかったです。力強く押しても、全然貫通しない。ヒシ目打ちの背を木槌(きづち)でたたいてみましたが、それでもなかなか貫通しません。大変でした。
 それと、溝の真上に穴をあけなければいけないところ、気を付けないとはみ出してしまう。というか、少しはみ出したところがあります。それを反省し、注意して続行しました。いっきに穴あけするのでなく、まず先に、位置合わせのための小さな痕を付けて回ることにしました。そののちに改めて穴あけしたところ、はみ出し予防となりました。上手くいった。
20150130_anaake.JPG
溝のちょうど真上に穴をあけた。
穴をよく見ると、 菱形でなく平行四辺形だ。

 反対側へ貫通させたとき、反対側はどの程度の穴の大きさにすればよいのかよく分かりません。しっかりと貫通させればいいのかな。とりあえず、小さめの穴にしておきました。小さめの穴ではダメかもしれないけど、大丈夫かもしれないし。もしもダメだったら(糸が通せなかったら)、そのときに改めて開け直せばいいや。

 ヒシ目打ちので穴あけ作業は、予想に反して、思いのほか大変でした。
 今日はここまで。家事に戻ります。

手作り「カード・パスケース」
本日(6日目)の作業内容 まとめ

・4本ヒシ目打ちと1本ヒシ目打ち(いずれも2mm巾)を用いて、縫い目の穴(縫い糸を貫き通すための穴)をあけた。


タグ:ヒシ目打ち

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