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あぶらあげの色々な「ゆぬき」。「ゆぬき」って、「湯抜き」? 「油抜き」? どっち? [料理]

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 昨日のブログで餅巾着(もちきんちゃく)のことを書いていたところ、油揚げ(あぶらあげ)の ゆぬき のことが気になったので、今日は ゆぬき について、いろいろと書いてみた。

◎ 「ゆぬき」を漢字で書くと?
 油揚げ(あぶらあげ)の下ごしらえで行う「ゆぬき」は、漢字で書くと「油抜き」? それとも「湯抜き」? どっちなのかな? 湯(ゆ)で油(ゆ)を抜くから紛らわしい。
 ・油(ゆ) 抜くから「抜き」?
 ・湯(ゆ) 抜くから「抜き」?
   思い返すに、わたしは子どものころ、おかあさんから
「余分なアブラをおユで抜くの。『ユヌキ』って言うんだよ」
と教わったような気がします。耳で聞き、「ゆぬき」の「ゆ」は「湯」だと思っていました。長らく疑うことなくそう思ってました。そもそも「ゆぬき」のことを文字で書いたり、議論を交わしたりする機会なんてなかったし、気にもならなかったな。
 「ユで」【手段】よりも、「ユを」【目的】のほうがいいような気がする。そうだとすると、「油」が正しいのかな? でも、もしも「油」が正しいならば「ユヌキ」でなく「アブラヌキ」と言うことがあってもいいはずだけど、あんまり聞かないしな。もしかしたら、どちらの表記もアリなのかな?
 いずれにしても、「ゆぬき」の「ぬき」の部分は「抜き」表記で当たってるよね。まさか「貫き」とかではないよね。「油揚げをつらぬく(貫く)ように熱湯をかける」だったりするのか。違うな。

 ネット検索したら、「抜き」でも「抜き」でも、どっちらの表現もヒットした。正誤のほどはともかく、どちらでも通じるね。ただし、料理の含蓄が長けそうなサイト、料理リテラシーが高そうなところでは、「抜き」表現のようだ。きっと「抜き」が正しいのかな。
 (後述のリード・クッキングペーパーでは、箱に使用例が載っていて、「抜き」と表記されています。)
 手元の国語辞典で調べたら、「ゆぬき」という言葉が載っていない。ちょっと驚き。
==追記==
 改めて、国語辞典を引いた。
 大辞泉(小学館)には、「ゆぬき」で載ってないけど、「あぶらぬき(油抜き)」で載っていた。
 そうか、「あぶらぬき」とも言うのか。私の家族とかは「ゆぬき」って言うけど、もしかして「あぶらぬき」のほうが一般的なのかな? そんなことないよね、たぶん。
 新明解国語辞典(三省堂)には「ゆぬき」も「あぶらぬき」も載っていなかった。

 読み方はともかく、漢字としては「油」の字が正しそうだな。
◎ 「ゆぬき」の目的
・油揚げの余分なあぶらを落とし、油揚げに味が染み込みやすくする。
・油揚げの古いあぶらを落とすことで、臭みを消す。

◎ いろいろな「ゆぬき」
 あぶらをたくさん抜くけばよい、ってことではない。あぶらの他にも色々な旨み成分があって、それらも一緒に抜け落ちちゃう。ほどほどが良いと思う。
 でも、例えば、ゆぬきの軽いいなり寿しは、表面があぶらでギラギラして、味の染みが弱くて、美味しくないことが多い。
 結局、料理の種類によって、ゆぬきをしっかりするか軽く済ませるか、さまざま。味付けを染み込ませたいときには、あぶらをしっかり抜く。油揚げの油の味の旨みを活かしたいときには、軽く抜く。
 下記、いろいろな方法を列挙。私はたいてい下記1の方法かな。
1.お湯  をかける
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 油揚げをザルなどの上へ置き、熱湯をかける。冷水にさらして絞る。
 最もオーソドックスな方法だと思う。
 熱湯をかけるだけなので、念入りにすることは困難。しっかりと油を落としたいときには下記2の方法がよい。
2.茹でる  (ゆでる)

 お鍋でお湯を沸かしたあと、油揚げを投入して、軽く茹でる。または、しっかりと茹でる。
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浮いちゃいます

 しっかり茹でるとき、またはたくさん茹でるとき、落し蓋(おとしぶた)をするといい。
 途中でお湯を替えると、一層あぶらが落ちがよい。
 お湯が沸いてから油揚げを投入するのでなく、沸かす前の水のときから投入しておいてもよい。
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落し蓋があれば、もうへっちゃら

3.電子レンジ で チン  各種クッキングペーパーを水で濡らして、油揚げを包み込み電子レンジで軽くチンする。
 リード・クッキングペーパーの説明書きによると、油揚げ1枚30gあたり、600W電子レンジで20秒チン。
4.お水  で洗う
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 水で油揚げを洗う。そこそこの油が流れ出る。
 熱湯のように熱くないので、素手で容易に扱える。油揚げを裏返して内側も外側も念入りに洗うことが容易。でも、熱湯のとき比べると、それほどあぶら落ちしてない気がする。
 もしかしたら、しっかり洗っても、余分な油は大して落ちない上に、その割りに、水溶性の旨み成分は落ちちゃうので、よくないかも。
 ともかく、夏のぬるい水道水と、冬の冷たい水とで効果が違うんじゃないかな。高冷地や温暖地など、地方によっても水温はずいぶんと違うだろうし。


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